• 9月 16, 2026

AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは?数値の見方と年齢との関係

こんにちは。東京ARTクリニック看護部です。

妊活や不妊治療を始めると、検査項目のひとつとして目にすることの多い「AMH」。
採血結果を見て、数値が高い・低いと気になった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

AMHは、卵巣に残っている卵子の数を推測するための大切な指標のひとつです。しかし、AMHの数値だけで妊娠のしやすさが決まるわけではありません。

今回は、AMHの基本から年齢との関係、数値を見るときに知っておきたいポイントまで、わかりやすくご紹介します。

AMHとは?

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、卵巣内にある発育途中の卵胞から分泌されるホルモンです。

血液中のAMH値を測定することで、**卵巣に残っている卵子の数の目安(卵巣予備能)**を知るための指標のひとつとして利用されています。

AMH検査は採血で行うことができ、不妊治療では治療方針や卵巣刺激方法などを検討する際の参考にします。

AMHと年齢にはどんな関係がある?

女性が持つ卵子の数は、生まれたときから決まっており、年齢を重ねるにつれて減少していきます。

そのため、AMHも一般的には年齢とともに低下していく傾向があります。

ただし、AMH値には個人差があり、同じ年齢でも数値には大きな幅があります。年齢だけで卵巣予備能を判断することはできません。

AMHが低いと妊娠しにくい?

ここは、AMHについて特に誤解されやすいポイントです。

AMHが低い=妊娠できない、ということではありません。

AMHは主に卵巣に残っている卵子の「数」の目安となる指標であり、卵子の「質」や妊娠率を直接表すものではありません。

そのため、AMHが低くても妊娠に至る方はいらっしゃいます。

一方で、AMHが低い場合には、卵巣刺激に対する反応が低く、採卵で得られる卵子の数が少なくなる可能性があります。

不妊治療ではAMHだけで判断するのではなく、年齢や超音波検査で確認する卵胞数、ホルモン値、これまでの治療経過などをあわせて治療方針を検討します。

AMHが高ければ安心?

AMHは、高ければ高いほど良いというものでもありません。

AMHが高い場合には、卵巣内に発育途中の卵胞が多いことが考えられます。

一方、多内分泌代謝性卵巣症候群(多嚢胞性卵巣)などではAMHが高値となることがあり、排卵が不規則になっている場合もあります。

また、不妊治療で卵巣刺激を行う際には、AMH値などを参考にしながら薬剤の種類や量を検討します。

そのため、AMHは数値の高低だけで判断するのではなく、年齢や月経周期、超音波検査などとあわせて評価することが大切です。

AMH検査はいつ受ける?

AMHは採血によって測定します。

AMHは月経周期による変動が比較的小さいホルモンですが、当院では他のホルモン値や超音波所見などとあわせて卵巣の状態を評価するため、月経期に測定することが多いです。

検査結果は、現在の卵巣の状態を把握したり、不妊治療を開始する際の治療計画を考えたりするための参考になります。

AMHが低い場合にできることは?

AMHが低いと、「AMHの数値を上げる方法はあるの?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。

現在のところ、減少した卵子の数を増やしたり、AMH値を確実に改善したりする方法は確立されていません。

一方で、AMHは卵子の「数」の目安であり、卵子の「質」を直接表すものではありません。

妊娠を目指すうえでは、バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠、禁煙など、日々の生活習慣を整えることも大切です。

喫煙している方では、喫煙していない方と比べてAMHが低い傾向が報告されています。妊娠を希望される方は、卵巣機能や妊娠への影響を考え、禁煙を心がけることも大切です。

また当院では、患者さんの状態に応じて、メラトニン・レスベラトロール・DHEAなどのサプリメントを卵子の質の改善を目的として取り入れる場合もあります。

これらはすべての方に必要なものではなく、適応や使用方法も異なるため、摂取を希望される場合は医師へご相談ください。

AMHだけで妊娠の可能性は判断できません

AMHは卵巣予備能を知るうえで大切な指標のひとつですが、AMHの数値だけで妊娠のしやすさを判断することはできません。

妊娠には、年齢や卵子の質、排卵の状態、卵管や子宮の状態、精子の状態など、さまざまな要因が関係しています。

そのため、AMHの結果だけを見て必要以上に不安になったり、反対に数値が高いからと安心しすぎたりせず、ほかの検査結果とあわせて考えることが大切です。

当院では、AMH値だけでなく、年齢や超音波所見、これまでの治療経過などを総合的に確認し、一人ひとりに合わせた治療方針をご提案しています。

AMHについて気になることや、ご自身の数値についてご不明な点がありましたら、お気軽に医師・スタッフへご相談ください。


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