- 4月 8, 2026
卵管閉塞・狭窄と診断された方へ|卵管鏡下卵管形成術(FT)の効果と適応
みなさん、こんにちは。東京ARTクリニック医師部です。当院では、治療内容や最新の知見をわかりやすくご紹介し、皆様の診療に役立つ情報を発信してまいります。
さて、今回は当院で行なっている「卵管鏡下卵管形成術」についてご説明します。
■ 卵管の役割とは
自然妊娠において、卵管は非常に重要な役割を担っています。
卵管は単なる通り道ではなく、
- 排卵された卵子を取り込む
- 卵管内で精子と出会い受精する
- 受精卵が卵管内で初期発生を行う
- 子宮へと受精卵を運ぶ
という重要な働きを持っています。
そのため、両側の卵管が閉塞している場合、自然妊娠は難しくなります。
■ 卵管の検査(子宮卵管造影検査)
卵管の通過性を調べる検査として、子宮卵管造影検査があります。
子宮内から卵管に向けて造影剤を流し、レントゲン撮影をすることにより卵管の通りを確認します。
■ 卵管鏡下卵管形成術(FT)とは
この検査で、卵管が閉塞している、あるいは狭窄していると言われた場合に、卵管の通過性を改善し、妊娠の可能性を高める手術が「卵管鏡下卵管形成術(FT)」です。
膣から卵管鏡を挿入し、狭くなっている、あるいは閉塞している部位にバルーンカテーテルを用いて押し広げることで、卵管の通過性を改善します。

■ 特徴とメリット
- 日帰り手術で実施可能
- 麻酔下で行うため痛みが少ない
- メスを使用しない低侵襲治療
- 自然妊娠の可能性を高める
特に、卵管の入口(近位部)閉塞に対して有効とされています。
■ 成績と注意点
- 術後の妊娠率は約20〜40%程度(報告により差があります)
- 効果は永続的ではなく、再閉塞の可能性があります
- 卵管機能(線毛機能)が完全に回復しない場合があります
- 異所性妊娠のリスクがやや上昇することがあります
そのため、術後半年程度で妊娠に至らない場合は、体外受精など次の治療を検討します。
■ このような方におすすめ
- 卵管造影検査で閉塞・狭窄を指摘された方
- 自然妊娠を希望される方
- 体外受精に進む前の治療選択肢を検討したい方
子宮卵管造影検査で、卵管が閉塞している、あるいは狭窄していると言われた方はぜひ、一度当院へご相談ください。